iPhoneで大きいファイルを送るなら、相手が近くにいてApple製デバイスを使っている場合はAirDrop、5GBまでのファイルをメールで送るならMail Drop、あとはiCloud Driveのリンクか、Safariから作る転送リンクが確実です。相手がAndroidやWindowsを使っている場合や、ファイルがもっと大きい場合は転送リンクが向いています。反対に、メッセージアプリや多くのチャットアプリは動画を圧縮することがあるため、大きな動画にはおすすめしません。
どの方法がよいかは、送り先とファイルの大きさで決まります。この記事では、2026年10月時点の公式情報にもとづく各方法の上限、ひと目で選べる比較表、そして縮小されたコピーではなく元のファイルを送るための設定を順番に紹介します。
iPhoneで大きいファイルを送るには、どの方法を選ぶ?
| 方法 | サイズの上限 | 受け取る相手 | 元の画質のまま? |
|---|---|---|---|
| AirDrop | 公表されていない | 近くのApple製デバイス(Quick Share対応の一部Android機も) | はい(設定しだい) |
| Mail Drop(メールアプリ) | 最大5GB、リンクは30日間有効 | メールアドレスがあれば誰でも | はい |
| iCloud Driveのリンク | 自分のiCloudの容量まで(無料は5GB) | リンクを知っている人 | はい |
| Safariから転送リンク(Transfrなど) | 無料で1回100GBまで | 誰でも、どの端末でも | はい |
| WhatsAppの「書類」として送信 | 2GB | WhatsAppの利用者 | ファイルとして届く |
| メッセージ(iMessage、RCS、MMS) | 公表なし(MMSは通信事業者が設定) | 電話帳の相手 | 保証されない |
LINEで送りたい方も多いと思いますが、送れるサイズや画質の扱いはLINE側の仕様しだいで、元のファイルのまま届くとは限りません。確実に元のデータを渡したいときは、転送リンクを作ってLINEのトークに貼るのがいちばん簡単です。詳しくは「LINEで送れる容量」でまとめています。
1. AirDrop:近くの相手なら最速
AirDropは、Apple製デバイス同士でWi-FiとBluetoothを使って直接ファイルを送る機能で、インターネット回線を使いません。Appleはサイズの上限を公表していません。送る側も受け取る側も近くにいて、Wi-FiとBluetoothの両方をオンにしておく必要があります。最近のiOSでは、送信中に相手から離れてもインターネット経由で転送を続けられ、「設定」>「一般」>「AirDrop」のモバイルデータ通信の設定で切り替えられます。また、双方がiOS 26.2以降の場合、連絡先に登録していない相手にはAirDropコードの入力を求められることがあります。
AirDropはもうApple製品だけのものではありません。2025年11月以降、GoogleがQuick ShareをAirDropと連携させ、最初はPixel 10、現在はPixel 8a以降と、一部のSamsung、OPPO、OnePlus、vivo、Xiaomi、HONOR、Motorolaの機種から送れるようになっています。iPhone側でAirDropを「すべての人(10分間のみ)」にすると受け取れます。10分たつと自動で「連絡先のみ」に戻ります。詳しくは「AndroidからiPhoneへのデータ移行」をご覧ください。
2. Mail Drop:メールで最大5GBまで
iCloudメールは1通20MBまでですが、メールアプリは大きな添付ファイルをMail Dropに切り替えられます。Appleがファイルを iCloud にアップロードし、添付の代わりにリンクを送る仕組みで、相手はどのメールサービスを使っていてもかまいません。Mail Dropは最大5GBまでの添付ファイルに対応し、ファイルは30日で期限切れになります。iCloudストレージの容量にも算入されません(Mail Drop全体の上限は1TB)。ドコモメールのように本文と添付を合わせて約10MBまでのキャリアメールでも、リンクなら問題なく届きます。
ステップ 1
メールアプリでメールを作成する
ファイルを添付するか、フォーマットバーから写真やビデオを挿入します。
ステップ 2
送信をタップする
添付ファイルが大きすぎると、Mail Dropを使うか確認されます。使用を選びます。
ステップ 3
アップロードの完了を待つ
送信が終わるまで、Wi-Fiにつないだままメールアプリを開いておきます。モバイルデータ通信では大きなアップロードに時間がかかります。
3. iCloud Drive:リンクで共有する
ファイルアプリでファイルをiCloud Driveに保存し、共有メニューからコピーではなくリンクで共有する方法を選びます(表示はiOSのバージョンによって異なります)。リンクを知っている人はダウンロードでき、あとから共有を止めることもできます。ただしファイルは自分のiCloudストレージを使い、無料プランは5GBです。またAppleによると、ファイルを移動するとリンクは使えなくなります。手元に残しておきたいファイルには便利ですが、1回きりの受け渡しで容量を圧迫するのは避けたいところです。
4. Safariから転送リンク:相手を選ばない方法
相手がAndroidやWindowsを使っている場合や、ファイルが5GBを超える場合は、転送リンクがいちばん汎用的です。インストールは不要で、TransfrはSafariでそのまま動きます。無料プランでもアカウントなしで1回100GBまで送れ、どこにでも貼れるリンクを作るか、最大10件のメールアドレスにTransfrから案内を送れます。受け取った人は、どの端末でも元のファイルをダウンロードできます。
ステップ 2
ファイルを追加する
タップしてファイルを追加し、「フォトライブラリ」か「ファイルを選択」を選びます。手を加えていない元のファイルを確実に送るには、動画をいったんファイルアプリに保存してから「ファイルを選択」で選ぶのがおすすめです。写真の選択画面では、形式が変換されることがあります。
ステップ 3
リンクかメールかを選ぶ
LINE、メッセージ、Slackに貼るならリンクをコピー。メールで届けるなら最大10件のアドレスを入力します。
ステップ 4
Safariを開いたままにする
アップロードが終わるまで、画面をつけたままページを表示しておきます。通信が途切れても、アップロードは自動で再試行されます。
iPhoneから送って、どこでも受け取れる
Safariから無料で1回100GBまで。アプリもアカウントも不要です。
5. WhatsAppは「書類」として送る
WhatsAppは、メディアとして送った写真や動画をHDを選んでも圧縮します。ファイルを書類として送ると上限は2GBになり、ファイルとして届きます。詳しくは「LINEやWhatsAppで送れる容量」で解説しています。
6. メッセージ:手軽だが元データ向きではない
AppleはiMessageのサイズ上限を公表していません。MMSで送るメッセージでは通信事業者が添付の上限を決めており、iPhoneは必要に応じて写真や動画を圧縮します。iOS 18以降で対応する通信事業者なら使えるRCSは、MMSより高解像度のメディアを扱えますが、こちらも上限は公表されていません。さらにメッセージの設定には、写真をわざと小さくする「低品質画像モード」もあります。画質をそのまま届けたいものは、リンクで送りましょう。「動画を画質を落とさず送る方法」も参考になります。
iPhoneの動画が大きすぎて送れないのはなぜ?
最近のiPhoneは高解像度・高ビットレートで動画を撮影し、解像度やフレームレートを上げるたびにファイルは大きくなります。AppleによるとProResのファイルは最大でHEVCの30倍になります。目安として、YouTubeが推奨する4K・60fpsのビットレート(53〜68Mbps)は、1分あたり約400〜500MBに相当します。各形式の1分あたりの目安は「設定」>「カメラ」>「ビデオ撮影」で確認できます。普段のちょっとした動画に4K・60fpsが本当に必要か見直すのも一案ですが、仕事で納品する映像なら画質は落とさず、リンクで送るのが正解です。
画質を落とさず元のファイルを送るための設定
- カメラのフォーマット:「設定」>「カメラ」>「フォーマット」で「高効率」(写真はHEIF、動画はHEVC)か「互換性優先」(JPEGとH.264)を選べます。高効率はファイルが小さく、互換性優先はどの環境でも開けます。
- 写真アプリの共有オプション:共有画面の上にある「オプション」で形式を選べます。手を加えずに送るなら変換しない選択肢を選びます。編集履歴やメタデータを含む「すべての写真データ」はAirDropで使えます。なおAppleによると、AirDrop・メッセージ・メールで共有すると、相手の端末に合わせてJPEGやH.264に自動変換されることがあります。
- 「iPhoneのストレージを最適化」を使っている場合:フル解像度のファイルは端末ではなくiCloudにあることがあります。送る前にダウンロードが終わっているか確認しましょう。
- 画面収録やチャットからの再共有は避ける:どちらも再エンコードされたコピーです。
iPhoneからWindowsパソコンやMacに送るには
自分のMacならAirDropが最も手軽です。Windowsパソコンへは、パソコンで開ける転送リンク、iCloud for Windows、またはUSBケーブルとWindowsのフォトアプリ(カメラロールの取り込み)が簡単です。他人のパソコンなら、何もインストールしなくて済むリンクが便利です。あわせて「iPhoneから大容量ファイルを送る」と「Windowsから大容量ファイルを送る」もご覧ください。
スマホから大きなファイルをアップロードするときのコツ
- Wi-Fiを使う。 Ooklaの統計では、2026年9月の日本のモバイル通信の上り速度の中央値は10.18Mbpsでした。この速度だと1GBで約13分、10GBの動画なら2時間以上かかります。自宅の光回線のWi-Fiならずっと速く済みます。詳しくは「アップロード時間の目安」の表をご覧ください。
- 充電しながら送る。 長いアップロード中は低電力モードをオフにしておきます。
- 空き容量を確保する。 大きなファイルを書き出す準備に、端末の空き容量が必要になることがあります。
- iCloud写真の同期を一時停止する。 回線を取り合う場合は止めておき、送信後に再開します。
それでも遅いと感じたら、「上り速度が遅い原因と対処法」で回線側の原因を確認できます。