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上り速度が遅いのはなぜ?原因と対処法

ダウンロードは速いのに、アップロードだけが遅い。たいていは回線の種類、Wi-Fi、または回線を使っているほかの何かが原因です。原因の見つけ方と、速く送るための方法をまとめました。

Transfrチーム

上り速度(アップロード)が遅い原因は、たいてい次の3つのどれかです。契約している回線の上り速度がもともと下りよりずっと遅い、端末とルーターの間でWi-Fiが速度を落としている、そしてクラウドのバックアップやビデオ通話など、ほかの何かがすでに上りの帯域を使っている。うれしいことに、その多くは数分で確かめられ、回線を乗り換えなくても改善できます。

この記事では、よくある原因を可能性の高い順に10個、原因を切り分ける手順、そして大きなファイルを速く確実にアップロードするための実践的な方法を紹介します。

上り速度だけ遅いのはなぜ?下りより遅くなる理由

多くの家庭用回線は、もともとそういう作りになっています。ケーブルテレビ回線やADSLは、動画の視聴やWebの閲覧に必要な下りに容量の大部分を割り当てています。一方、光回線(FTTH)は上下が同じか、それに近い速度が出ることが多くなっています。国ごとの実際の測定データを見ると、その違いがはっきりわかります。

固定回線の速度の中央値(Speedtest Global Index by Ookla、2026年9月)
国・地域下り上り
日本242.89Mbps149.27Mbps
世界134.75Mbps67.99Mbps
アメリカ314.35Mbps72.62Mbps
ドイツ103.26Mbps38.28Mbps
フランス342.55Mbps268.77Mbps

日本の固定回線では、上りの中央値が下りの6割ほどあり、世界の中央値の2倍以上です。自宅の上り速度がこれよりずっと低いなら、回線の種類か、宅内の環境に原因がある可能性が高いと言えます。ただし、契約している回線が非対称なら、どんな設定をしても回線の上限より速くはなりません。以下の対処法は、契約どおりの速度をきちんと引き出すためのものです。

アップロード速度が遅いとどうなる?

  • ファイルの送信に時間がかかる。 上り10Mbpsなら1GBで約13分、10GBで2時間以上かかります。
  • ビデオ通話で自分の映像や音声が途切れる。 相手の映像はきれいなのに、自分だけ止まると言われる場合は上りが原因のことがあります。
  • 写真や動画のバックアップが終わらない。 クラウドへの同期は上りの速度で進みます。
  • ゲーム配信やクリップの共有が遅い。 PS5などのゲーム機から動画をアップロードしたり配信したりするときも、上りの速度がそのまま効いてきます。

上り速度が遅い10の原因

  1. 契約している回線の上り速度が低い。 契約内容やプランの説明で、上りの速度を確認しましょう。ケーブルテレビ回線などは上りが控えめなプランが少なくありません。
  2. Wi-Fi。 距離、壁、電波の干渉で速度は落ちます。ルーターから離れた部屋や、電子レンジの近くではとくに不安定になります。
  3. クラウドのバックアップや同期。 iCloud、Googleフォト、OneDrive、Dropboxが裏でアップロードを続け、上りの帯域を使い切っていることがあります。
  4. ほかの人や機器。 ビデオ通話、ゲーム配信、防犯カメラ、家族のアップロードが、同じ上りの容量を取り合います。
  5. VPN。 通信が暗号化され、遠くのサーバーを経由するため、処理と距離が増えます。
  6. 夕方から夜の混雑。 光回線でも、従来のPPPoE方式の接続は利用者が集中する時間帯に混雑しやすい装置(網終端装置)を経由するため、速度が落ちることがあります。IPv6(IPoE)方式ではこの装置を経由しないため、混雑の影響を受けにくいとされています。
  7. バッファブロート。 上りがいっぱいになると、一部のルーターはデータを溜め込みすぎて、通信全体が重く感じられます。インターネットの技術者コミュニティはこれを家庭側の回線で起きる問題として文書化し、CoDelやFQ-CoDelといった対策を開発してきました。
  8. モバイルデータ通信。 Ooklaによると、2026年9月の日本のモバイル通信の上りの中央値は10.18Mbpsで、固定回線の10分の1以下です。契約によっては、データ容量を使い切ると速度制限もかかります。
  9. 古いルーターやLANケーブル。 古いWi-Fi規格や、最大100Mbpsまでのカテゴリ5のLANケーブル、傷んだケーブルは、契約よりずっと低い速度に頭打ちさせます。
  10. 端末そのもの。 低電力モードや省電力設定、ノートパソコンのスリープ、バックグラウンドに回したブラウザのタブは、アップロードを遅くしたり止めたりします。

上り速度が遅い原因を切り分ける手順

  1. ステップ 1

    アップロードする端末で速度を測る

    上りの数字を記録し、契約している回線の上り速度と比べます。

  2. ステップ 2

    LANケーブルでつないで測り直す

    パソコンをルーターに有線でつなぎ、もう一度測ります。結果が大きく上がるなら、Wi-Fiがボトルネックです。有線でも遅いなら、回線やルーター側を疑います。

  3. ステップ 3

    ほかの通信をすべて止める

    クラウドのバックアップを止め、ビデオ通話を終え、家族にも大きなアップロードを控えてもらってから測ります。

  4. ステップ 4

    VPNをオフにする

    ルールで許されるなら、VPNなしで測ってどれだけ差が出るかを確かめます。

  5. ステップ 5

    時間帯を変えて測る

    夜だけ大きく遅いなら、回線側の混雑が考えられます。契約しているプロバイダーとルーターがIPv6(IPoE)での接続に対応しているかも確認しましょう。

  6. ステップ 6

    ルーターを再起動する

    詰まった通信や溜まりすぎたデータがリセットされます。それでも改善しなければ、測定結果を添えて契約先に問い合わせましょう。

大きなファイルを速くアップロードするには

  • 大きな転送は有線で。 難しければ、ルーターの近くに移動します。
  • 夜中にアップロードする。 夕方から夜の混雑する時間帯を避け、誰も通話していない時間を選びます。
  • クラウドの同期を一時停止する。 アップロード中は止めておき、終わったら再開します。
  • 端末をスリープさせず、電源につなぐ。 長い転送の前にスリープの設定を変えておきます。
  • 時間短縮のためだけにメディアを圧縮しない。 写真や動画はZIPにしてもほとんど小さくなりません。「ZIP圧縮して送るべき?」をご覧ください。
  • 一度アップロードして、何人にでも共有する。 転送リンクなら、受け取る人が何人いてもアップロードは1回で済みます。

大きなファイル、遅い回線でも一度のアップロードで

Transfrはファイルを分割して並列でアップロードし、通信が途切れても自動で再試行します。1回100GBまで無料です。

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上り速度ごとのアップロード時間

一定の速度で送った場合の理論上のアップロード時間
ファイル10Mbps20Mbps50Mbps100Mbps
1GB13分7分2分40秒1分20秒
10GB2時間13分1時間7分27分13分
50GB11時間7分5時間33分2時間13分1時間7分

1TBまでの表と計算式は「アップロード時間の計算方法と目安」にまとめています。単位があやふやな方は、100Mbpsが毎秒約12.5MBになる理由を「1GBは何MB?」で解説しています。

ブラウザでのアップロードが止まる理由と、Transfrの対策

Transfrでは、ファイルを複数のパートに分けて並列でアップロードし、途切れたパートは通信が戻ると自動で再送します。オフラインの間は失敗にせず、一時停止して待ちます。ページを再読み込みしてしまっても、大きなファイルは同じファイルを追加し直せば続きから再開できます(エンドツーエンド暗号化を使わない転送の場合)。ただし、タブを閉じたりノートパソコンがスリープしたりするとアップロードは止まるので、完了するまでページを開いたままにしてください。

スマホでアップロードが遅いとき

スマホには特有のボトルネックがあります。モバイル通信の上りは固定回線よりずっと遅く、スマホは積極的に電池を節約します。Wi-Fiにつなぎ、画面をつけたままブラウザを前面に表示し、充電しながら、長いアップロードの間は低電力モードやバッテリーセーバーをオフにしましょう。写真のバックアップアプリが同時にギャラリー全体をアップロードしていないかも確認してください。端末ごとの設定は「iPhoneで大きいファイルを送る方法」と「Androidから大容量ファイルを送る」で紹介しています。

PS5などゲーム機で上りが遅いとき

ゲーム機も考え方は同じです。可能ならLANケーブルで有線接続し、Wi-Fiならルーターの近くに置くか、障害物の少ない場所に移します。本体のネットワーク設定にある接続テストで上りの数字を確かめ、パソコンで測った結果と比べれば、本体側の問題か回線側の問題かを見分けられます。ゲームのアップデートや、ほかの機器のバックアップが同時に動いていないかも確認しましょう。

会社や学校でアップロードが遅いとき

共有のネットワークには別の理由があります。何十人もが同じ回線を使い、通信を検査するファイアウォールやプロキシがあり、知らないサービスへのアップロードを遅くしたりブロックしたりするルールがあることもあります。自宅では速いのに職場だけ遅いなら、回避策を試す前に情報システム部門に相談しましょう。承認済みのツールがあるか、必要なサービスを許可してもらえることがあります。大きな納品なら、夜に自宅から送るのが現実的な解決策になることもよくあります。

回線を見直すべきタイミングは?

大きなファイルを定期的に送り、有線で測った結果が契約の上り速度とほぼ同じなら、回線そのものが限界です。映像制作者、カメラマン、バックアップを多くとる人にとっては、上りの速い光回線が最も大きな違いを生みます。乗り換えの前に、目立つ下りの数字だけでなく、上りの速度がどう説明されているかを確認しましょう。大きなファイルの送り方を全体的に知りたい方は「大容量ファイルを送る方法」を、とても大きな納品には「10GBのファイルを無料で送る」と「100GBのファイルを送る」をご覧ください。

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